見本 サンタ・サンタ・サンタ

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表紙

サンタ・サンタ・サンタ

文:秋野あずみ
絵:籔田素世

れんちゃん

おじいちゃん・おばあちゃんより

「どうか、サンタクロースが やってきて 
すてきな プレゼントが もらえますように・・・」
れんちゃんは、眠るまえ ベッドに 赤い くつ下を かけました。
たくさんの おもちゃと 食べきれないほどの チョコレート。
そんな プレゼントが ほしかったのです。

イブのよる。
きっと、世界じゅうの こどもたちが れんちゃんと おなじように くつ下をつるして 
サンタクロースに ねがいごとを していることでしょう。
ベッドにはいって いろんな おもちゃを 思いうかべている あいだに 眠ってしまった れんちゃんは、
チリリンという かわいらしい すずの音で 目を さましました。

「ああ、サンタクロース!」
外をみると、白いひげの サンタクロースが、トナカイのひく ソリに 乗っていました。
ソリには、白い 大きな ふくろがのせてあります。
あっというまに、サンタクロースは すごいはやさで、月のほうに 消えていきました。

れんちゃんが ベッドにもどると、くつ下のなかは  あふれだしそうなほどの おもちゃや チョコでいっぱい。
サンタクロースは、世界じゅうの こどもたちに  プレゼントを 届けなけらばいけないのに、
れんちゃんの ほしいものも ちゃんと 覚えてくれていたのです。
そのよる、れんちゃんは たくさんの おもちゃに かこまれて 眠りました。

きょうは クリスマス。
れんちゃんは 教会へいったかえり  もりのなかで いちばん 大きな木に はり紙をしました。

「あれっ、なんだろう?」
さいしょに やってきて はり紙を みつけたのは、はりねずみの シューです。
そのうち、ほかの はりねずみたちも まわりに 集まってきました。

「なにを さわいでいるのかしら?」
のうさぎの ペティが 背のびをして、 はりねずみたちのほうを みています。
「ねえ、ちょっと みにいこうよ!」
ペティは 友だちを さそって、みんなで いってみることにしました。

そんなようすを 木のうえから みていたのは、リスの キッシュ。
「なんだ なんだ、事件かな?それとも? おーい、みんな おもしろいことが ありそうだよ」
なかまの リスたちを よぶと、キッシュは トトトッと おりていきました。

「ふぁあ、うーん。なんだか、外が さわがしいな。春がくるまで ぐっすり 眠るつもりだったのに」
眠そうな目を こすりながら、まどから のぞいているのは くまの ランディ。
「そうか、きょうは クリスマスだから、もしかしたら、なにか プレゼントを もらえるのかも しれないぞ!」
ランディは さっそく 着がえて、なかまを 起こしに まわりました。

はり紙をみて 集まった 動物たちは、森のひろばで 
サンタへの 贈りものを きめる 会議を ひらくことにしました。

「はちみつが いいよ!」くまの ランディが いちばんに いいました。
「いいや、木のみだよ」といったのは、リスのキッシュ。
「にんじんに きまってるわ」 こんどは、うさぎの ペティ。
「もちろん 草の ねっこさ」 はりねずみの シューが ランディの 頭のうえから いいました。

「そうだ! マフラーは どう? 夜空を あんなに はやく とぶのは きっとさむいよ」
れんちゃんの ていあんに みんな さんせいしました。
だけど、どうやって サンタに マフラーを・・・。
「マウじいさんなら きっと しってるさ」
キッシュの ことばに みんな 顔をみあわせました。
森の奥にすむ ふくろうの マウじいさんは とても がんこな おじいさんなのです。
とにかく みんなは いってみることにしました。

みんなが 家に ついたとき、 マウじいさんは あかりのしたで 本を よんでいました。
れんちゃんが サンタのことを 教えてほしいと たのむと、 おじいさんは ちょっとだけ 目をあげました。
「フン、なんじゃ? サンタクロース? どうして、そんなものを しりたいんじゃ?」
れんちゃんは サンタに お礼を したいことや 会議のことを 話しました。
そのあいだ、マウじいさんは ずっと 目を つぶっていました。
れんちゃんの話がおわると、おじいさんは メガネを はずして 話しはじめました。

「サンタクロースはな、一年じゅう、とっても いそがしいんじゃ。
じゃから、サンタに 会えるのは 一年に 二回だけ。
それは、クリスマスイブと その夏 さいしょの 満月のよる なんじゃ」
その 満月のよるが サンタの国の クリスマスイブなのです。
おどろいている みんなに、マウじいさんは、もっと いろんなことを 教えてくれました。

 サンタの国は、一年じゅう 冬。
 そこには たくさんの こびとがいて、サンタの しごとを てつだっている。
 サンタに 会うときは、かならず 白い ぼうしと服。

最後に みんなが お礼をいうと、おじいさんは、また メガネをかけて、本を よみはじめました。

マウじいさんから サンタの国の 話を きいた みんなは、
さっそく、たくさんの マフラー作りに とりかかりました。
もちろん サンタクロースと こびとたちの分です。

さいしょに、たくさんの 白い 毛糸を 用意しました。
森で いろんな実を 集めているのは キッシュたち。
その実を ランディたちが つぶしていきます。
はりねずみの シューたちが 毛糸を きれいな色に そめていきます。
そめあがった 毛糸を あむのは ペティたちの しごとです。

いよいよ、きょうは その 満月のばん。
みんなは、森で いちばん  大きな木の したに 集まりました。
全員 おそろいの 白い ぼうしと服で、 背なかには 大きな ふくろを しょっています。
「みんな、用意はいい? 忘れものはない?」

れんちゃんが 大きな声でいったとき、 さっきまで 明るかった、森のなかが、きゅうに まっくらに なりました。
すると、シャンシャンという 音がして、トナカイが 月のほうから おりてきました。
おどろいている れんちゃんに トナカイが いいました。
「さあ、れんちゃん このソリに 乗ってください。 あなたがたを サンタの国へ おつれいたします」
みんなが 乗り込むと、トナカイは、宙に うきました。
さっきまでいた森や 家のあかりは もう 遠くなっています。

目のまえは、あたりいちめん まっ白。
「さあ サンタの国に つきました。あれが サンタクロースの家です」
そういうと、トナカイは、雪のうえに おりました。
みんなで なかを のぞいてみると、クリスマスパーティの おわった こびとたちは、
ソファーで きもちよさそうに 眠っていました。
そこで、こびとたちを 起こさないように そっと えんとつから はいることにしました。
さいごに、ランディが えんとつに 足をかけたときです。
足がすべって、ランディは サンタの家の だんろに まっさかさま。

「ううん、なんだ いまの音?」
「おい、だれか あかりを つけろよ!」
こびとたちは、目を さましてしまいました。
「ああ!おまえたちは だれだ?」
「もしかしたら・・・どろぼう?」
「きっと そうだ!!」
もう、おおさわぎです。

「なんだって、どろぼう?」
パジャマすがたの サンタクロースが のっそり はいってきました。
ランディたちが あわてて せつめい しようとしたとき
「ああ!! あなたがたは、満月のよるに サンタの国に あらわれるという 天使でしょ?!」
サンタが とても うれしそうに いいました。
「そうです、サンタさん。 それに いつも おてつだいを している こびとさんたち。
  世界じゅうの こどもたちは みんな あなたのことが だいすきなのです。
それで 世界じゅうの こどもたちの 代表として、
みんなで  サンタさんたちに クリスマスプレゼントを 届けにきたのです!」

ランディたちは マフラーをとりだし、こびとたちに かけてあげました。
れんちゃんが サンタクロースのくびに マフラーをかけたとき  マフラーの ちいさな すずが なりました。
チリン チリリン・・・。

※「サンタさんからのお手紙」

れんちゃん

れんちゃん、あったかいマフラー ありがとう。
1年間 いい子で がんばった れんちゃんに また 来年 会えるのを たのしみに しているよ。

やさしい れんちゃんに サンタの国から メリークリスマス!

From Santa Claus

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